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歴史的大暴落

暗黒の木曜日

今回の金融危機で、再びあちらこちらで聞く機会が増えましたが、しつこく1929年のチャートを掲載しました。

当時の様子を世紀の相場師 リバモアからその時の状況を引用した。

だれもが浮足立ち、冷静な判断力を失っていた。トレーダーの一人が奇声を発して、狂人のように 証取フロアから走り出していくのを、場立ちたちは呆然と見送るばかりだった。

必死で声を張り、死に物狂いで何かを訴える無秩序の群れ、狩られる者のおびえ、うつろな表情を 帯びた多くの顔・・・・そこは追い詰められた者たちの世界だった。

中略

そしてほどなく、株式時価総額の原価分が明らかとなった、150億ドルにものぼの全米投資家の 資産が瞬時のうちに消えた。 その直撃を受けて命を立つ者、血を流す者が続出し始めている。

勤め先の破産を知って心臓発作に見舞われる者、絶望してホテルの窓から身を投げる投資家、 室内の窓を固く目張りをし、ガスの元栓を開く者、服毒する者、拳銃で頭を打ちぬく者・・・・

無残な死が世間を一層暗くした。一生の貯えを失ったもの、愚かな夢を見て敗れた者、 一時の幻想に踊った者、いずれも判で押したような意味の言葉、悲痛なメモを残した、

全てを失った。 借金が払えないと家族に伝えてくれ。

とどまることのない暴落の津波が、アメリカの株価総額の3分の1を消滅させた。 その悲嘆と苦悩の記憶は、あらゆる世代の国民の脳裏に深く刻み込まれることとなった。 暴落の火の粉をかぶった数十万単位の投資家のうち、大半が会社事務員、秘書、年老いた 独身女性、零細企業経営者など中流層であったが、彼らのささやかな夢、老後の備えが 藻屑と消えた。そして 国中が打ちのめされ、深刻なトラウマに冒されることになった。 10年以上の歳月が経過してなお苛烈な印象は消えることがなかった。

ウィリアム・クリンガマン 1929年大恐慌の年

以前、MM法なるコンテンツを掲載しましたが、2,30年に一度、テクニカルの通用しない出来事が起こります。 現在は当時のようにレバレッジが10倍などと言うことはないので命を落とすようなことはないでしょうが、 調子こいて信用枠使って全力逆張りなんてしたら即退場になってしまいます。

下のチャートは、2009/5/1現在の日経平均チャートです。 なんとなく世界恐慌時と似ていると思ってしまうのですがいかがでしょうか?

これを見てこのまま10000を越えて上昇することがイメージできるでしょうか? まぁ予想しても仕方ないので予想はやめますが、5月時点での上昇相場で楽観するのはまだ早いのではと思いました。 (仮に上げるとしても一度値幅調整が必要では?)

とは言え上げても下げても動きがあれば投機に於いてはチャンスになります。 (一番困るのは横ばい) 長期投資をするのでなければファンダメンタルズは2の次でよいと思う。

たとえば以前、優良企業のXXが50ドルまで下がったので買ったと聞いた。 その銘柄は、1990年代の代表的な成長株だった。しかし、その後8ドルまで下げてしまった。 もともと64ドルだったのでこれ以上下がるはずがないと判断していたようだ。 それまでは上げ上げ相場だったので無理もないが、トレンドの転換、目の前の株価がすべてと言うことを忘れてはいけないと思う。

1929年の大暴落について特異な点はどこにもない。
こうした出来事は20年30年おきにおこるものである。
なぜなら、これが金融に関する記憶の長さである。
「純」な一般投資家が参入し、将来の夢を楽観的に
描き出すにはこの程度の時間が必要になる。


        ジョン・ケネス・ガルブレイス